ポン酢形式

主に解析数論周辺/言語などを書くブログです。PCからの閲覧を推奨します。

a peripatetic aide-mémoire (2)

今回の essay:
What cats can teach us about friendship - https://www.notion.so/mihhi/What-cats-can-teach-us-about-friendship-f5880af95d2647f1baa21049895d9000

  • Time and time again, やはり持つ時間は短いほうが作業は捗る
    • これ "Parkinson's law" っていう名前ついてる (5:40~)
    • youtu.be

Vulnerability, dualism, 意識, 一/多神教, 資本主義

  • Opening gambit は 'vulnerability:' 弱みをさらけだすことで、相手がこちらをあざわらい傷つけることさえできるけれども、これ以上ない '信頼の証' として機能する
    • さいきんおもったのは、ピアノ練習配信とかこれにすごく近い: 指滑るとかミスするけど、やはり人間性とはそういうところにみいだされると思う
    • だからね、1年前の今ごろ体調崩れまくってたときとか、イトーヨーカドーの階段の踊り場で Kirkegaard と構造主義とか話し合うとは思ってなかったわけです
  • Alain de Botton: The Architecture of Happiness
    The Architecture of Happiness - Wikipedia
    • Le Corbusier: Villa Savoye en.wikipedia.org
      • 「生きることは、重力に逆らうこと」であるとすれば、浮遊感がつきぬける Villa Savoye は「生命の象徴」といえるかもしれない (par ゆるゆる美学者)
    • 建物が 'speak' (語りかけること) から eloquence (雄弁), context (文脈), choir (聖歌隊) へと自然に発展できるような「体系的なたとえ」がすごく好き
  • Dualism vs. Nondualism
    • 「肉体 vs. 精神」「天使 vs. 悪魔」云々: 二分法か、またはスペクトル (または [メビウスの] 輪)
      • したがって、すごく緩い意味では、たとえば形容詞 pregnant が ungraradable だと気づいたとたん、つまり「比較可能かどうか」という ものさし の存在に気づくと、たとえば binary なら spectrum まで '構造' が変わる (et vice versa)
      • スペクトルのことで思い出すこと2つ:
        • I. 便宜上設置しなければならない「区切り」が arbitrary であることを思い出さなければならない
          • たとえば、日本語の ら行 のおかげで英語の r, l という2つの音素には区別がつきづらいのは、脳内で自然と同じ区分に分類されてしまうため
          • べつにこれが悪いことだというわけではなくて -- もちろん「ラベル付け」の作業は考えごとに欠かせないので -- けれども、ときには俯瞰しなおすことが大事なこともある
          • www.youtube.com
        • II. Nicomachean Ethics by Aristotle:
  • Jonathan Haidt の言うように、倫理観とか政治観ってかなり理由より instinct によるところが大きいので、議論で相手を説得するとかほぼ意味をなさないことがほとんど
    • 日本人で「神学 = デタラメ」だと思ってる人がかなりいるようにみえてこわすぎる -- したがって日本における価値観と、あるほかの世界における基準には埋められない溝がある: つまり、religious (信じる) でも atheistic (信じない) でも agnostic (知ることはできないと思う) でもない「考えない」人たち (nihilists) ってどうすればいいんだ (もちろん、他人の考えを変えるのは誰の仕事でもない)
      • -- という話をしたとき、前回「歴史の授業での編纂がこわすぎて勉強できなかった」ってつぶやいたときと同じで、即「はい、それは怖いですね」と返す冷静さ、自分にはまだない: つまり、自分はまだやっと気づきはじめてるぐらいの段階
      • まあ -- 七五三で神道かと思いきや、20年後にはキリスト教で結婚式をあげて、で仏教でお葬式するような宗教学的には異端をゆくような環境でそだってると、あまり意識がないのかもしれない (圧倒的国家主義)
      • 'よろしくお願いします' と口にするときは相手よりも見守ってくれている神様にむかって云々; 'どっこいしょ' も '六根清浄' の音便化とかいう俗説
      • なお, Good bye -- god be with ye. goodbye | Search Online Etymology Dictionary
    • 一方で、「資本主義 (capitalism) はもともとユダヤ教の教えがもとだとされるので・・」あたりのこともっと知りたいとおもった
      • この話で思い出すのは Slavoj Zizek がいってた「政治思想も外適応を通じて変貌を遂げたものばかりで、たとえば社会学において前駆体は資本主義に適するよう外適応した」みたいな話 -- もっと彼の英語/話し方になれておいたほうがいいきがしてきた (スロベニア語訛り)

構造主義, distanciation (Paul Ricœur), ブルバキ

  • 「最近は数学についてはどんなものを読んでいるんですか」という質問には「ブルバキ」と即答した:
    • Paul Ricœur の distanciation (距離確保) にしたがえば、やはり数学も構造主義の文脈におくことで見通しがすこしつくと思う en.wikipedia.org
    • hermeneutics (解釈学), もしかして数理にめっちゃ応用あるのでは (でたらめな横断)
    • 構造主義側も数学側も用語がまだふわふわしていすぎなので、もっと読み物をきちんとこなすのをがんばる
  • 構造主義もっと勉強するのたのしみ=~
  • 会話してるときに相手の人が言った固有名詞を特定できたことがないので、やはり黒板か何かの前に立って話すのがいちばんかとおもう -- 会話した内容も忘れないので次は紙でも広げながら口を動かす
    • たぶん今日話してたのは Jacques Lacan (https://en.wikipedia.org/wiki/Jacques_Lacan) -- もっとよむ
    • ロシア語で最近話してるときは言葉とか見直すのにそういうようにしてる一方、話が盛り上がってくると手が止まるのとかカウンセリングのひとでもけっこうそうだったりする

Essay, originality, 文化的遺伝子

  • エッセイの添削:
    • 文法しっかりしてるのほめられた
    • あと「格式高い英語」っていわれたの嬉しすぎ
  • 各文章の書き始めが難しく感じるので、いろいろ inversion (倒置) みたいな rhetorical device (バリエーション) をもっと手になじませるぐらい書き物をがんばる
    • "resource = ネタ" という訳をおぼえた
      • こういうときに無意識に機械翻訳してしまわずに、ぱっと口語で相当する言葉がでてくるのとか、めっちゃみならう
  • 格式高い「文調」で自然と書くようになるのは、たとえば Alain de Botton の文体が「文化的に遺伝した」
    • Dawkins も Oxford みたいなイギリスの大学にある supervision のしくみのおかげで説明する能力が鍛えられたって言ってたのと似たかんじで、自分の場合はたとえば D のフォーラムで言語学に対する姿勢みたいなものがそなわってきてるところだと思う
    • 共起表現の構成に注目: 文化的遺伝子 -- つまり、文化との接触にあたって起こる '遺伝' というのは、意志で逆らえるものではないかもしれない
      • とすると、こんど文芸的遺伝は「読者の特権」といえる (!)
  • Steven Pinker の言うように、"good writers are avid readers" (いい書き手はいい読み手) なので、これからも読書に励むいっぽう

Good-bye.